続×55東埼玉道路」越谷レイクタウン〜春日部市区間完成への道:「外環八潮PA」の工事現場で人工的な「地盤沈下」が発生中〜軟弱地盤を迅速に改良する「真空駆動装置」いよいよ稼働
スカイブルーのマシンから、尽きることなくほとばしる激しい水しぶき!!
これこそ、軟弱地盤を迅速に改良する秘密兵器「真空駆動装置」の勇姿。
「越谷レイクタウン」を貫く「春日部への道」こと「東埼玉道路」の工事の進捗をお伝えする本シリーズ。
その起点で期待を集める「外環八潮パーキングエリア」の工事は、いよいよ試験施工エリアでは「真空圧密工法」が開始され、人工的に地盤沈下が発生しております!!
「外環八潮パーキングエリア」の試験施工エリアでは人工的な地盤沈下が発生中!!
おおよそ250メートル四方を黒いシートで覆われた「外環八潮パーキングエリア」の試験施工エリア。
ここでは、その名の通り多量に水を含んだ軟弱地盤を迅速に改良するためのテストが行われています。どういうテストかと言いますと…
とめどなく湧き出るこの水は「真空圧密工法」によって、現場の地下から吸い出された地下水なんです!!
そしてこのスカイブルーのマシンこそ、その要「真空駆動装置」です!!!

台風が来ると海面が上昇しますよね?竜巻なんかは海水を空に吸い上げたりもします。それよりもさらに強い、60~80kN/m2(600〜800ヘクトパスカル)の真空圧で、地下の水分を排出します!!

20世紀中頃にスウェーデンで開発された、水分を多量に含む軟弱地盤を迅速に改良するための工法。導水性のあるプラスチック製の帯「鉛直ドレーン」を地中に打ち込み、盛り土を気密シートで覆った上で「真空駆動装置」によって減圧をかけることにより、大気圧の力を借りて地中の水分を排出するものです。
上の写真をよ〜く見てください。
これこそが本工法による、人工的な地盤沈下。水や気体が吸い出されて硬く締まって体積が減った分だけ地盤沈下を起こします。
そこに盛土をすることによって堅牢な地盤を得ることができるという訳なんです!!!
- エリアをシートパイル(鋼の板)で四角く囲い(過去記事参照)
- 再生砂を敷き詰め
- 鉛直ドレーンを打ち込み(過去記事参照)
- 鉛直ドレーンを水平ドレーンで繋ぎ、排水パイプと排気パイプを施工し
- エリア全体を気密シートで覆い
- 真空駆動装置を稼働させつつ←今ココ
- 盛土を施す
てな感じです。
「外環自動車道」のすぐ傍には「地表面変異杭」が設置された
さてここは、試験施工エリアから30メートルほど東に離れた「外環自動車道」外回りの傍ら。何やら小さな木のやぐらがありますね。
これは「地表面変異杭」と言いまして、人工的な地盤沈下が周辺の地盤に影響を与えているか否かを計測するためのものなんです。
このほかにも、様々な計測機器や標識が設置されて「真空圧密工法」の効果を検証している訳です。
スマートインターチェンジ予定地に連なる付け替え道路は「市道1208号」
こちらは「外環八潮パーキングエリア」から一般道への出入りを可能にするスマートインターチェンジ予定地のあたり。
側溝や路肩部分の工事が盛んに進んでおります。
おや?これは!! 当ブログのために情報ありがとうございます!!!(嘘)
この「市道1208号」が、下の計画図にある「(仮称)入谷東西線」の一部になるのかは不明ですが、ここまでしっかり作っているところを見れば、恒久的な道路の可能性は大きいですね。
しかも適度にカーブを描いているところは、まさにインターチェンジのゲートへの道っぽいじゃないですか!!
「(仮称)外環八潮スマートインターチェンジ」と「(仮称)入谷東西線」
基礎知識「東埼玉道路」とはなんぞや
東埼玉道路(ひがしさいたまどうろ)は、埼玉県南東部地域で供用・建設中の路線である。東北自動車道・常磐自動車道の補完を目的として建設され、全区間が国道4号のバイパス道路に指定されており、現在、一部区間の一般部(5.7キロメートル〈km〉)が供用されている。本道路のメインとなるのは未着手の自動車専用部(4車線)である。
埼玉県八潮市の東京外環自動車道八潮ジャンクション(仮称)から、埼玉県春日部市で国道4号および国道16号に接続する庄和インターチェンジ(仮称)に至る延長17.6 kmの地域高規格道路であり、1994年12月16日に計画路線に指定された。by ウィキペディア大先生
引き続きウォッチして参ります。