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センス溢れる癒しの空間 越谷星草荘(コシガヤホシクサソウ)

読者の皆さんは「コシガヤホシクサ」という植物をご存知ですか?
ブログ主は知りませんでした。学名Eriocaulon heleocharioides Satake、ため池の岸辺や湿った河原に生育する一年草で、小さな星型の花を咲かせる「ホシクサ」の仲間。越谷市の元荒川沿いで最初に発見されたのにちなんでその名が付けられました。

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そしてその花の名前をつけたお店が、越谷レイクタウンエリアのほんのちょっと外側にあることもご存知でしょうか。


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そのお店はフツーの住宅街に紛れるように存在します。遠目から見ると、越谷レイクタウン以前からこの地域にはよく見受ける、小さな一戸建平屋の借家にしか見えません。

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近づいてみると「おやっ??」。
ブログ主がこの白いドアをくぐろうとした時、外には小学生を連れたお母さんが「ここ何だろう?」って感じで立ち止まって建物を眺めていました。無理もありません。

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異世界へのスターゲート(ちょっと大袈裟)のその先には、どこかノスタルジックな小道具たちに囲まれた癒しの空間が広がっていました。
こちらは「喫茶ソスイ」さんです。

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マスター(お若い女性の方です)のお話では、ここにお店を出して約1年とのこと。(2014年9月頃)
ご当地ブログを標榜する身としては、今の今まで存じ上げなかったことを恥じております、はい。
お店の名前である「ソスイ」は「疎水」のことで、この辺で言えば「用水」つまり灌漑用の水路を指しています。マスターが以前住んでおられた神戸の疎水に似た風景を通勤経路に見つけたことから名付けられたのだそうです。その風景はお店のブログにありました。
ここでご当地ブログ的コメントをさせて頂けば、その「疎水」は地元に育った方々にはおなじみの「八条用水」ですね。日本三大農業用水にして疏水百選の一つ「葛西用水路」の分流であります。
越谷レイクタウンエリアの西側の境界を走り、JR武蔵野線と交わる辺りにはこのエリアの古の歴史ドラマを伝える「土地改良記念碑」が建っています。


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外の景色が見える席に腰を落ち着けて、カフェ・オ・レを一杯。
物想いに耽るのにはこの上ない雰囲気です。
お店のおすすめメニューは手間暇をかけたカレーなのですが、お腹が満ちていたので次回の訪問に譲ることに脳内決定。

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※お店のブログより引用

代わりに家内と子供に、気まぐれサンドをテイクアウトで注文しました。
(帰宅後、私がサンドイッチを一口ぐらい貰おうとした時には、既に子供に食い尽くされていました。美味しかったそうです。とほほ。)

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部屋の奥に目を転じるとそこは日本のアンティークが好きな方にとっては玉手箱のようなお店「古道具ピーナッツ軒」さんがあります。喫茶ソスイのマスターとは旧知の仲だそうです。なぜにピーナッツなのかはお話を伺えなかったので不明です。

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いやこれはお宝です。見ているだけでも飽きません。出来るなら部屋に置いてみたい品々が所狭しと飾ってあります。古物商ですから買取もされているようです。(ちなみに越谷レイクタウンエリア周辺は「旧東方村中村家住宅」にも代表されるような歴史あるお宅もたくさんありますから、古い農具や家具、魚獲りの仕掛け類なんか買ってもらえるかも)

越谷星草荘
〒343-0825 埼玉県越谷市大成町6-344-1
喫茶ソスイ 定休日:木曜 電話:090-6528-5025
古道具ピーナッツ軒  定休日:木曜 電話:047-369-6238

※営業スケジュールはそれぞれのお店のブログにありますのでご確認の程。

追伸:この記事の冒頭で「コシガヤホシクサ」について書きました。実はこの花は既に野生では絶滅し、現在は筑波実験植物園でのみ栽培・増殖され、多くの方々の努力のもと野生への復帰の試みをしている最中です。
コシガヤホシクサは、春から夏にかけて水位が高い農業用ため池の水中で生育し、秋に水位が下がったところで花を水面に咲かせ実を結ぶ植物なのだそうです。つまり稲作のための営みが大きく影響を与えます。
「コシガヤホシクサ」と「ソスイ」。全くの偶然なのでしょうが、何か因縁めいたものを感じてしまいます。ブログ主は、訪れるお客様との良い関係の中で本店が末長く繁盛されていくのだろうなと思うのです。