こだわりの「草加煎餅」工場の最深部でブログ主が見たものとは!? 今に息づく職人の知恵と工夫の結晶「草加煎餅丸草一福(そうかせんべいまるそういちふく)」工場潜入記
職人の知恵と工夫が詰まった「食べる芸術品」=「草加煎餅」の製造工程をみてみよう!!
当たり前ですが、おせんべいはお米の「生地」を焼いて作る、極めてシンプルなお菓子です。
でもシンプルなものほど奥が深いという、宇宙の真理はこの「草加煎餅」にもバッチリ当てはまります。
「生地」の工程
- 地元埼玉の一等米にこだわる
- 精米する
- 製粉する
- 蒸して練る
- 冷やす
- つく
- のして型を抜く
- 乾燥する
- 寝かせる
「焼き」の工程
- 生地の水分を一定にする
- 生地を温める
- 押しては返しを繰り返しながら焼く
- 醤油を塗る
「生地」を作る工程
①地元埼玉の一等米にこだわる
この日倉庫に収められていたのは「松伏町」と「杉戸町」で採れた「彩のきずな」という埼玉県のブランド米。病気や害虫への抵抗性が高いおかげで「減農薬栽培(農薬を極力使わない)」が可能になったという、食の安全にも非常に優れたお米です。
②精米する
鮮度を保つため、玄米として保管されていたお米は、製粉の直前に精米(お米と米ぬかに分離)されます。
③製粉する
精米されたお米は、よく研がれた後に、粉にされますが、その際に使う「製粉機」は創業当時からずっと大切に使い続けているもの。今流行りのハイテクマシーンを導入しないその訳は、その日その日によって変化する微妙な挽き加減を再現するため。使い込まれた「製粉機」だからこそ、職人さんの手による微調整が可能になるんですね。
④蒸して練る
粉にされたお米は、いよいよ低圧蒸気で蒸されます。そのための機械は「蒸練機(じょうれんき)」と呼ばれる、漢字変換泣かせのツールです。
⑤冷やす
蒸された「お餅=しんこ」はこの花びら型に配置された水槽の中に投入され、綺麗な水で冷やされます。
⑥つく
冷やされた「しんこ餅」は「もちつき機」でよくつかれます。
⑦のして型を抜く
「のし機」で薄く伸ばされた「しんこ餅」は型に抜かれて円形に。
⑧乾燥する
昔は上の写真のように天日で、お煎餅の生地を干していたそうですが…
今は「蒸気乾燥機」を使って、8時間以上ゆっくり時間をかけて乾燥しているそうです。お天気次第での乾燥ムラをなくすということですね。
⑨寝かせる
さらにさらにその「生地」を寝かせます。このアンティークな木箱の中で11日間!
毛布をかけたり、箱の中の「生地」の上下を入れ替えたりして、乾燥度合いを均一に持っていきます。
ここまでがお煎餅の「生地」を作る工程です。どうです、ここまででもとんでもなく手間がかかっているでしょう!!